自然
物理的に、ブータンは3つの地区に分けることができます。森林の全く無い高地帯(標高4,000メートル以上)、針葉樹林と広葉樹林の広がる熱帯(標高2,000~4,000メートル)、そして、熱帯と亜熱帯の植物が見られる亜熱帯(標高1,500~2,000メートル)です。この幅広い標高と気候のおかげで、ブータンに生息する動植物の種類は多様で豊かです。
ブータンの森林は、モミの森、針葉樹の混合林、アオマツの森、ヒマラヤマツの森、針葉樹広葉樹混合林、高地・低地の硬木の森、熱帯の低地の森などが見られます。東ヒマラヤ地区の中で見られる植物のうち、60%の種類をブータンで見ることができます。
ブータンは、約300種の薬草と約46種のシャクナゲも誇っています。よく見かける植物は、モクレン、ビャクシン、様々な色のラン、リンドウ、薬草、ジンチョウゲ、巨大なルバーブ、国花であるブルーポピー、そしてマツやカシといった熱帯の木です。
ジャングルでは、様々な種類の動物を見られます。高地に生息する動物では、標高3,000~4,000メートルの地域に生息するユキヒョウ、ベンガル虎、そしてレッサーパンダ、ゴーラル(小型のカモシカ)、ラングール、ツキノワグマ、サンバー、野生のブタ、ホエジカ、バーラル(アオヒツジ)、ジャコウジカなどが挙げられます。南ブータンの熱帯の森では、ウンピョウ、一角サイ、ゾウ、ブータン固有種のゴールデンラングール、ウォーターバッファロー、インドヌマジカを見られるかもしれません。
鳥類の種類もとても豊かです。ブータンは、生態の種類が豊富な地域と認識されており、世界的な固有種221種が集まっている、東ヒマラヤの『ホットスポット』として知られています。記録されている種は670種を超えており、まだ増える可能性があります。ータンには415種の鳥が生息しています。これらの鳥は、高地を避けて生息しており、季節や天候によって山を登ったり下ったりしています。冬に移動してくる鳥は約50種おり、ホオジロ、コウノトリ、カモ、ツグミ等、捕食性の鳥です。約40種は一時期だけ飛来する鳥で、ツバメ、カッコウ、ハチクイ、ヒタキ、ウグイスなどです。また、約16種の世界的な絶滅危惧種も生息しています。アオサギ、フィッシュイーグル、オオカワセミなどです。ワンデュ・ポタン区のフォブジカ谷と、タシ・ヤンツェのボムデリンの2箇所は、絶滅危惧種のオグロヅルが訪れる重要な場所です。
ネイチャーアドベンチャー
バードウォッチング
ブータンは鳥の好きな人や鳥類学者にとってパラダイスです。670種以上が記録されており、まだ発見されていない種もたくさんいます。約50種の鳥は冬に移動してきます。
動植物
ブータンは、ヒマラヤが誇る生態の多様性と動植物の豊かさの中心地です。これは手つかずの、高地に広がる森のおかげです。